住環境としての木の快適さ

2011.10.21

一〇年ほど前、静岡大学でマウスを使って次のような実験が行なわれました。木製、コンクリート製、鉄製の飼育箱を用意して、巣が作れるくらいのスギのチップを入れ、その中でマウスに子を産ませました。そして三種類の飼育箱で誕生した子の生存串や成長率を調べたところ、生後二三日目、外気の温度が二五〜二六度のときの生存串が木製の箱では約九〇パーセント、鉄製の箱では半分、そしてコンクリートの箱ではわずか四〜五パーセントにすぎませんでした。

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気温を三〇度Cにして実験してみると、生存率はほぼ同じくらいになったものの、体重の増加は木製の箱がトップ。母親の授乳時間にも違いが見られました。マウスは腹ばいになって子に乳を飲ませますが、金属やコンクリートの箱は体が冷えるため、木の箱に比べて授乳時間が非常に短くなることが観察されたといいます。マウスの生活環境として木製の箱が優位であることが確かめられたのです。これをそのまま人間に当てはめて「木造住宅が人間にやさしい」と短絡的に結論付けることはできませんが、住環境としての木の快適さが、気分の問題だけではないことは実証されたとみてよさそうです。





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