不動産価格の上下が景気を左右する

2011.10.14

一九八〇年代のS&L(住宅貯蓄貸付組合)破綻の顛末が思い浮かんでくる。移民国家のアメリカは、移民による景気上昇とバブル崩壊などによる景気後退を繰り返している。アメリカの景気を引っ張るのは旺盛な消費であり、その消費には人口の約二〇%を占める移民者が多く貢献している。また、貯蓄率がゼロに近いアメリカもまた、不動産価格の上下が景気を大きく左右する。したがって、国が借金の担保としている不動産価格が下がれば経済的に困る構造になっているのだ。地価の上昇は固定資産税などの税収に直結する。逆に、債務者の破綻は所得税の減収だけでなく、社会保障費などが増加することを意味する。国が無借金で裕福であれば、積極的な財政出動も可能であるが、双子の赤字国であるアメリカではそうは行かない。

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