展示場めぐり

2011.10.14

近郊にある展示場をめぐりモデルハウスを片っ端から覗いてみた。わたしが八〇年代のバブル期に足を踏み入れた展示場とは、明らかに雰囲気が変化していた。突拍子もなく恥ずかしい家というのは影を潜めて、全体に落ち着きが見られる。いろいろなモデルハウスに入ってみてあらためて気づいたのは『GENIUS蔵のある家』には、ほかのプレハブ住宅では感じることのなかった独特な雰囲気が漂っていることだ。これが発売と同時にヒットしている理由なのかもしれない。室内を見まわして特に顕著なのは木質感があふれていること、そして「蔵」というユニークな空間の存在である。おそらく、このふたつが人々をひきつけているのだろう。少しこの点にこだわってみたい。『GENIUS蔵のある家』にはネーミング通り「蔵」がある。だがこの「蔵」というのは、古い商家の裏庭に鎮座する土蔵のようなものではない。家の中の収納スペースだ。ただ、それをわざわざ「蔵」と称するのは、従来の収納スペースにとどまらず斬新な工夫がみられるからである。一階と二階の隙間を利用して、そこに高さ一一七センチの「部屋」をつくってしまったのだ。広さは住宅全体のサイズによって変わるが、このモデルハウスの場合は八畳ほどもある。これを収納スペースとして活用しようというのである。

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